映画「隠し剣 鬼の爪」を視聴した感想(ネタバレ含)を書きます。
山田洋次監督の映画「武士の一分」と「たそがれ清兵衛」を観たので視聴。
主人公・片桐宗蔵を務めた永瀬正敏さんの演技がよかったのと、女中のきえを演じた松たか子さんの「旦那様のご命令ですか?」が印象的でした。(感想の続きは後半で)
時は幕末の海坂藩。下級武士・片桐宗蔵がかつて女中奉公にきていた百姓の娘・きえとの身分違いの恋に心を揺らされる模様を描いた物語。
作家・藤沢周平の時代劇小説「隠し剣鬼ノ爪」「邪剣竜尾返し」「雪明かり」を山田洋次監督が2004年に映画化。第28回日本アカデミー賞を受賞。
映画「隠し剣 鬼の爪」・あらすじ
+ 映画「隠し剣 鬼の爪」のあらすじ
幕末の海坂藩に籍を置く片桐宗蔵は、かつて女中奉公に来ていた百姓の娘・きえと再会を果たす。それから数か月後、油問屋に嫁ぎ、幸せに暮らしているはずのさえが病で伏せっていることを耳にする。
そのことを知り、油問屋へ駆けつけた片桐は、やつれ果てたきえの姿を目にする。片桐は、主人に離縁状を用意するよう申し伝え、自らきえを背負って自分の家に連れて帰るのだった。
きえは日に日に回復し、 昔のように笑いが溢れるようになっていた。そんなある日、海坂藩江戸屋敷で謀反が発覚するのであった…。
映画「隠し剣 鬼の爪」の感想
これより下は映画「隠し剣 鬼の爪」のネタバレを含んだ感想となります。
山田洋次監督の時代劇映画3部作「武士の一分」と「たそがれ清兵衛」を観たので、最後のひとつ「隠し剣 鬼の爪」を視聴。
主人公・片桐宗蔵を務めた永瀬正敏さんの淡々とした演技もよかったのですが、女中のきえを演じた松たか子さんの笑顔が可愛らしかったです。
とくに、油問屋から片桐の家に戻って元気になった後、二人が会話するシーンが幸せそうでよかった。
なかでも2度ある女中・きえの「旦那様のご命令ですか?」がとても印象に残っています。
そして、片桐が師匠から教わった剣術「龍尾返し」を使って、武士らしく決着をつけるはずだったところを近代銃で銃殺。
武士時代の終わりを告げ、新たな時代に移り変わっていく様子をうまく表現していると思いました。
「隠し剣・鬼の爪」は侍として生きる者の最後の抵抗だったのかもしれないですね。
3部作の中で本作品が一番内容も理解しやすく、見やすかったです。
時代劇映画を観たことない方にもおすすめ。
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