映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」の感想(ネタバレ含)を書きます。
動画配信サービス「U-NEXT」のトップページに表示されていた映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」を予備知識なしで視聴。
2020年4月、コロナ騒動で将来のことが不安な状態での視聴はすっごく怖かったのですが、出会えてよかったと思える映画でした。(感想の続きは後半で)
心臓の病で働けなくなった59歳のダニエル・ブレイクが経済的、精神的に追いつめられる中、互いに助け合い、人間としての尊厳や希望を取り戻していく様子を描いた作品。
貧困や社会的弱者の心の叫びを代弁した本作品は、第69回カンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)受賞。
映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」のあらすじ
2017年第91回キネマ旬報ベスト・テン発表★
— 映画『わたしは、ダニエル・ブレイク』 (@danielblake2017) January 11, 2018
『わたしは、ダニエル・ブレイク』が外国映画1位、外国映画監督賞にケン・ローチ監督が選ばれました!https://t.co/2ms2q4Z1nnhttps://t.co/uM4z0Ziohc
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+ 映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」のあらすじ
大工の仕事に誇りを持って生きてきたイギリス北東部ニューカッスルに住む59歳のダニエル・ブレイク。心臓の病を患ってしまった彼は、医者から突然休職を命じられてしまう。
そこで国の援助を受けようとするが、複雑に入り組んだ制度が彼の前に立ちふさがり、必要な援助を受けることができずにいた。経済的、精神的に追いつめられるなか、シングルマザーのケイティと二人の子供の家族を助けたことから、交流が生まれる。
しかし、厳しい現実が彼らを次第に追いつめていくのであった。
映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」の感想
これより下は映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」のネタバレを含んだ感想となります。
コロナ騒動の影響もあったのか、映画を観ていて、これからの将来がすっごく不安になりました。
それと同時に、いまの自分で本当にいいのかと考えさせられるほど、物語に引き込まれました。
本作品の主人公であるダニエル・ブレイク(デイヴ・ジョーンズ )は、病気で職を失い、国の失業給付金を申請するが、受理されず収入がゼロに…。その後も、複雑な制度が彼の邪魔をし、必要な援助を受けることができず、最後は心臓発作で亡くなってしまう。
自分も困っているにもかかわらず、他人にやさしく手を差し伸べるダニエルの姿に人間の温かさを感じました。
ただ、あまりに悲しい結末で見終えた後、もっと誰かを頼ってもよかったのではないかと思い、やるせない気持ちになりました。
そんな彼の姿を観て、私はいま起きているコロナ騒動でもし自分が職を失ってしまったら、他人にやさしくできるのか。
…きっと自分のことで精一杯で手を差し伸べることはできないと思う。
もし収入が断ち切られ、その日を生きるためのお金もなくなってしまったら…
そう考えただけでゾッとしました。
日本でも一度に多くの人が失業した場合、これまでの補償や給付金は期待できないし、再就職もむずかしくなることも予想できる。
では今の自分にできることは?と考えた時、ニュース、新聞などでも取り上げられているように「会社にも、国の補償にも頼らずに生きていけるだけの力」を私も身に付けなければならないのだと思いました。
そして、自分の力ではどうすることもできなくなった時は、誰かに相談し、助けを求めようとも…。
正直、今のタイミング(コロナ騒動)で映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」を視聴するとけっこう精神面でやられます。(将来に不安がない人は別として)
でも、この作品にはずっと目を背けていた問題が描かれていたので、出会えて良かったと思っています。
+ 映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」のVOD配信状況